2024/03/26
認知症の3大疾患としてアルツハイマー病、
レビー小体型認知症、脳血管性認知症がある。
中核症状として失行、失認、記憶障害、
実行機能障害、見当識障害がある。
副症状としてはせん妄などの精神症状、問題行動がある。
慢性硬膜下血種、ビタミンB12欠乏症、正常圧水頭症、
前頭側頭型認知症、進行性核上性麻痺、神経梅毒は
それぞれ認知症の原因疾患となる。
慢性硬膜下血種はアルコール多飲者に好発し、片麻痺などを
引き起こす。
正常圧水頭症は認知障害、歩行障害、尿失禁を3主徴とし、
脳室シャント術で症状が改善され、くも膜下出血の合併症として
有名である。
アルツハイマー型認知症では記憶障害は必発で
階段状に進行する。
進行すると全般性認知症、軽度人格崩壊がみられる。
夕暮れ症候群がみられる場合がある。
頭部単純MRIでは側脳室下角の拡大と
側頭葉の萎縮(海馬の萎縮)がみられる。
老人斑、神経原線維変化、大脳皮質と海馬での
神経細胞脱落がみられる。
老人斑はアミロイドβの蓄積であり、
生成にβ―セクレターゼ、γ―セクレターゼが
関係している。
神経原線維変化の主成分はリン酸化タウ蛋白である。
神経細胞脱落では神経伝達物質のアセチルコリン減少が起こる。
パーキンソン病やレビー小体型認知症では
レビー小体がみられ、蓄積蛋白はα―シヌクレインである。
また2つの病気ともMIBG心筋シンチグラフィーでの
取り込み低下が見られる。
前頭側頭型認知症ではPick球がみられ、
蓄積蛋白はタウ蛋白、TDP-43である。
人格変化が特徴の認知症である。
前頭側頭型認知症の代表的な病気であるPick病は
重度の人格崩壊、滞続言語(同じ言葉を繰り返す)が
みられる。
レビー小体型認知症では、幻視、REM睡眠行動異常、
歩行障害(パーキンソン症状)、抗精神病薬への感受性亢進、
症状の変動、認知症状が
みられる。
脳血管性認知症では階段状に増悪、動揺、
突発的な発症(脳血管性の病気の後急に)、
情動失禁(ちいさなことで怒ったり泣いたりする)、
まだら認知症(正常な認知機能と認知症による機能低下の混在)、
人格保持がみられる。